2010年7月1日号
ども、名美酒です。
日曜夜八時、突然に響く女房殿の声、「ホラ涎…!」。エッ「龍馬伝」を見ながら、何に見とれて…アッお龍だろって?違います。近藤正臣演じる幕末の土佐藩主、山内容堂です。自らを「鯨海酔候(げいかいすいこう)」と称しただけあって、その見事な飲み…いや鯨飲振り、そして「あの酒は何だろう?」と思うと、つい涎が…。何せ、高知の美味い酒を知ってるもんで。エッ南国・土佐に美味い酒なんてあるのかって?あるんですよ。土佐人の酒好きは古来より有名で、紀貫之が記した、平安初期の土佐日記にあるほど。
また、山内容堂のみならず、土佐の歴代藩主は、ことごとく大酒飲みだったと言います。藩主から藩士に至るまでが大酒飲みとくれば、美味い酒が出来ない訳がない!と言うことで、大酒飲みの伝統と明るい風土が、献酒の応酬が続く、賑やかな土佐流の宴会と豪快な皿鉢料理を生んだと言えます。前は太平洋、中には清流四万十川とくれば酒肴も豊富。土佐は美味いがぜよ!と言っても、飲めない、食えないでは、「ちっこと可哀相じゃきに」せめて酒だけでも。
まずは、容堂の号に因んで名付けられた「酔鯨」=写真=。芳醇な飲み応え、キリッとした喉越し、あ〜飲みたい!「土佐鶴」は、土佐日記の「見渡せば、松のうれごとに棲む鶴は、千代のどちとぞおもふべらなる」に由来する。フルーティで軽快な辛口酒だ。「司牡丹」は、宮内大臣田中光顕が「天下の芳醇なり、今後は酒の王たるべし」の一筆を寄せ名付けた。フルーティで辛口。龍馬が土佐藩船「夕顔丸」船中でまとめた「船中八策」に因んで名付けられた「船中八策」は超辛口純米酒、「辛いがまっこと美味い!」他にも、まだまだあるってか?
ウーン、誰か高知に連れて行ってくれ!などと言っても敵わぬ話し。だが、これからの「龍馬伝」は、酒を思い浮かべながらを見ることです。そうすれば、三倍も美味しい…アッイヤ楽しくなること請け合いだ、ア〜ァ‥。越後サケ申した。
2009・Back Number
2009年1月3日 新年号より
新年明けましておめでとうございます。丑年の新年、如何お迎えになりましたでしょうか?除夜の鐘を聞きながら2年参りをした!と言う方も多いんじゃないでしょうか?信心と普段縁の無い人でも、この時ばかりは思いっ切り願い事をするようで…。
「賽銭の割に多い願いごと」(五七五駄句)。神様だって大変です。上げるものを上げないで、願い事だけは多いんですから。さらに大きな神社ともなれば、押すな押すなの人出ですから、賽銭を投げたのに手を合わせない内に横に流される人、中にはちゃっかりと、人の投げた賽銭に合わせて手を合わせる人も。有名な神社には御利益も随分あると思うんでしょうな。でも、神様だってこんなに人数が多ければ、誰が何を願ったか何て…ねえ!
ところで、一般に10月を神無月と言いますが、出雲では神在月となります。これは縁結びのために出雲に、全国の神様が集まるからなんです。二年参りに行って、「これで縁が結ばれる…」と思っているアナタ、この10月まで待ってくださいね。でも、神様に願い事が通じていないと、「あっこの二人だ。では結んで上げましょう」とならない‥かも。神様の結ぶ赤い糸ですが、最近あまり質の良いのが手に入らなくなったとか…?お大事に。この出雲大社に、昨年行って来ました。そう、女房殿が一緒でしたから、新しい縁は‥、賽銭は惜しませて頂きました、だんだん。ついでに、魚沼よみうり読者の皆さんに、こっそりの話しを。山形県天童市に「目出た目出たの若松様」で知られる若松寺(じゃくしょうじ)があるんですが、ここは「出雲と通じて」いるとかで、縁結びに御利益があると言います。対して、「閑かさや岩にしみいる蝉の声」と芭蕉が詠んだ山寺、立石寺(りっしゃくじ)。こちらは縁切り寺と言われ、「山寺で悪縁を絶ち、若松寺で良縁を授かる、これが正しい参拝ずら。」地元での一言でした。でも、有り難い神様は、そんな遠くまで行かなくてもいらっしゃるんです。
氏神様を祀る神棚、産土神様をお祀り鎮守様がそれ。いつも身近で皆さんを見守っていて下さるんです。大晦日に一年の無事を感謝し忘れた方、せめて元日くらいは、心を込めてお参りしましょう。きっと願いを聞いてくれるはず…かどうかは、毎年やっている方に聞いてください。でも、罰は当たらないと思います。
兎にも角にも健康が一番。今年も日本酒を愛し、百薬の長として適量飲酒。どうぞ御自愛を込め、長いお付き合いのほど、宜しくお願い申し上げます。
2009年1月22日号
いよいよ天地人が始まりました。1話から目が釘付け…、これからどんな展開となって行くか、大いに楽しみですが、この放映に併せ、浦佐の池田美術館で、直江兼続生誕地「南魚沼寺宝展」が始まりました。
数十年に一度か、御開帳の時しか見ることの出来ない、繁城山法音寺と吉祥山普光寺(浦佐毘沙門堂)の寺宝が展示されています。是非とも御覧になって戴きたいものです。そこで寺宝展に見る、表舞台に登場しない天地人の縁をひとつ。
山形県米沢市に上杉家菩提寺があります。その名を八海山法音寺。エッ何で…?と驚きませんでした?実は、慶長3年に豊臣秀吉の命により、上杉景勝が会津移封となった折、南魚沼市の法音寺住職が随従し、会津そして米沢へと移り、上杉家菩提寺となったものなのです。つまり、寺宝展の法音寺が元寺と言う訳なのです。南魚沼市と米沢市の深い繋がりを知ったところで、いざ米沢市へ。
上杉家廟所、上杉神社、上杉博物館、松岬神社等々。歴史散歩に事欠きません。もちろん、旅と来れば、何か忘れちゃいませんかってんだ。ありますよ、その名も「東光・左利き」。
辛口の酒を愛でつつ、駄句一つ、「左利き、旅に欠かせぬ、美味い酒」と来るね。エッでも左利きって何だ…?
♪私の私の彼は、左きき…、これは違います。「利き」には、当然口偏が付く…。となれば、オッ察しが良いねえ。酒の呑み手を大工の鑿(のみ)を持つ手(ノミ手)に掛けたもので、飲兵衛冥利に尽きる、粋な呼び方じゃございやせんか?その上この東光、創業が慶長2年と言いますから、景勝、兼続主従も愛飲したに相違ないのです!サーこれで、天地人の達人間違いなし…かな?
2009年4月2日号
こんにちは、名美酒です。新潟市の朱鷺メッセで行われた「新潟酒の陣」に、3月15日出陣してきたので、報告します。
会場の熱気は写真で…と言おうと思ったら、カメラを持参しながら、写真を撮るのを忘れてしまった、情けない名美酒です。仕方がないので、見て来たような講釈師となり、雰囲気だけはお伝えさせて頂きますほどに、いざ!
朱鷺メッセに集まりし蔵元、その数92。酒の数ならおよそ500。「よーし、束になって掛かって参れ!」とばかり、勇んで出陣。まずは、特設コーナーで「戦国武将の酒」を口にすれば、すわ、気持ちは景勝か兼続か!兜の緒を締め直し、いよいよ本丸(酒の陣)目指し、突撃の開始。オッと、ここには越淡麗仕込みの酒が味わえる「越淡麗バー」もあったのである。右手に猪口、左手に和らぎ水。これぞ飲兵衛の歩む道と、人混みをかき分け、かき分け右左。目当ての蔵で「下さーい」。数有る蔵元を制するには、まだ先が長いとチョット一息。ステージでは、蔵人によるアトラクションの酒造り唄。食のゾーンには、出店の他に「米の陣」に「鍋の陣」。ほー、今年は陣構えも立派じゃの…、何て感心している場合じゃないと、再び陣中へ引き返し、戦の続きの始まり。陣内、見れば冷酒ばかりでなく、お燗を提供する陣もあれば、梅酒やカクテルを置く陣もある。各陣それぞれアイデアを絞り、バリエーション豊かな構えを見せる。酒も淡麗ながら、辛口あれば旨口もあり、山廃の個性もある。さすがは酒王国“新潟県”、見応え、飲み応え十分の陣容であった。中でも、豊かな酸味を醸し出す「加賀の井」。これぞ一番の注目蔵なり。
この先、新潟県酒のバリエーションが、如何様に広がって行くか?じっくりと見定めて行きたいものである。来年は、皆様も是非とも朱鷺メッセに出陣願いたし、それではこれにて!
2009年4月30日号
こんにちは、名美酒です。
随分と昔の話しですが、銀座の「木曽路」なる店で、牛のシャブシャブをご馳走になったことが。あ〜美味かったな…あっ失礼、つい。ここで出た酒が、長野県の「神渡」だった。酒名の由来となる諏訪湖の御神渡は、諏訪湖畔の諏訪大社上社の神様、建御名方命(たてみなかたのみこと)が、下社の妃神、八坂刀売命(やさかとめ)に会いに行った足跡だと言われています。この諏訪神社は全国に分布していますが、ことに新潟県には多く、長野県に次ぐ神社数があると言われます。諏訪と名の付く神社、当然神様は同じ…、と思っていたらとんでもない。各祭神名を見てビックリ、武美奈方命、健南方命、南方刀美命、諏訪大神などなど。だが、ここまでなら納得できた。しかし、長岡市では全く違っていた。御穂須々美命(みほすずみ)、エッ?思わず絶句だった。焦って調べて見ると、何と美保神社の神様だった。事代主命(ことしろぬしのみこと)、またの名を恵比寿様。そうあの釣り竿と鯛を抱えて微笑んでいるお馴染みの神様です。エ〜ッ?と思ったら、新津には事代主命の神社もあった。建御名方命と事代主命、確かに兄弟神ではあるが…、これでは夜も寝られない。お陰で、春眠暁を覚えずのこの頃です。六日町の神社では、建御名方命と八坂刀売命の二神が祀られているが、余所で妃神を祀るところは数少ない。同じ神社のハズなのに…?でも、神様の違いが地域限定的な所を見ると、どうも人の派生と関連があるようだ。これって面白いかも…?と悩んでいます。誰か詳しい事判る方、教えてください。無い頭で諏訪の事を考えたら、協会七号酵母発祥蔵として名高い「真澄」を思い出した。大吟醸・夢殿のフルーティで、芳香豊かな味わい、あ〜堪りません!ではまた、飲兵衛の〆言葉、越後酒申した(?)
2009年6月18日号
ども、名美酒です。緑が眩い季節になりましたね。「目に青葉、山ホトトギス初鰹」飲兵衛ならずとも、思わず鰹に食指が伸びようと言うものです。「女房を質に入れても食いたい初鰹」初物好きの江戸っ子は、この時期を待ち焦がれていたようです。
それにしても羨ましい。エッ何がって…?質入れ出来るような女房がいるってことです…イテッ!鰹とくれば、「土佐の一本釣り」。頭にインプットされたいるんですな。だから、鰹は高知でしか揚がらないくらいに思いこんでいたんです。ところがどっこい!こと初鰹に関しては、千葉県の勝浦が水揚げ日本一だと言うんです。知りませんでした。高知で揚がる頃の初鰹は、まだ脂の乗りが少ない分、枯れ節を造るに適しているのだそうですが、味的には今ひとつ。これなら、女房は質入れされることもなかった?では、江戸っ子好みの初鰹は…?てえと、黒潮に乗って江戸沖合まで北上した頃なんですな。この頃には、適度に艶も乗った佳い女‥、イエッ脂の乗った美味い鰹になっていると言う訳です。初鰹の美味さは、土佐より勝浦が勝るとも言えます。でも、土佐っぽは豪快です。皿鉢料理を「土佐鶴」、「司牡丹」、「酔鯨」なんて、芳醇な辛口酒で味わえば、思わず「旨いぜよ」。気分は、桂浜から大海原を見据える坂本龍馬、間違いなし?勝浦の初鰹には、また地酒が合うんですな。「岩の井」の芳醇な旨口酒は、初鰹の美味さに負けません。互いが育んだ美味さと言うことなんでしょうな。
ところで、黒潮に乗るのは何も鰹だけではないのです。「勝浦って、和歌山にもあるよね?」。さらに、安房(あわ)国と言えば、四国は阿波国。人も乗って来たんでございます。海が繋がっている証と言えましょう。
初鰹の美味い‥イエッ為になる話しの一節でございます。越後サケ申した。
2009年7月2日号
ども、名美酒です。梅雨ですな。「ジメジメ、ジトジト、あ〜鬱陶しい!」女房殿の声が身につまされるこの頃です。
でも、梅雨だって良いもんです。稲も野菜もなんと生き生きしていることか!特に雑草なんて、刈っても刈っても切りがないない、まるで独り相撲を取っているよう‥、ア〜チクショーッ!そう言えばこの独り相撲、今も実際に行われているってご存知でした?愛媛県今治市大三島の大山祇神社の珍しい神事、「一人角力」がそれ。
力士が稲の精霊と、その年の豊作を賭けて三番の取り組みを行い、稲の精霊が勝ち越すと、豊作が約束されると言うもの。結果は、自力に勝る精霊が二勝一敗で勝利し、今年の豊作を約束することになるのですが、土俵上では精霊相手に、力士が孤軍奮闘(?)、がっぷり四つの激しい取り組みを行うのです。その力強い力士の姿は、見てる分には誠にユーモラスなものだとか。それって、まるで誰かを見ているような…ン?豊作をもたらす、大山祇神社の神様、大山祇命(おおやまずみのみこと)は、山の神様の代表でもあるのです。身近にある十二(山)神社の神様が、大山祇命です。
でも、まぜ十二(山)なんだろう?疑問に思って見ていくと、ありました。「天神七代地神五代」、「天津神五柱国津神七柱」ア〜、足せば十二じゃん。ウーン納得した…かな?。「八海山」に「立山」、「麒麟山」に「朝日山」、「名山や、登って見るより、飲むが良い」駄句。登山も良いですが、美味い方が性に合ってるようで。そう言えば、今治の山丹正宗(やまたんまさむね)や、川之江の「梅錦」、通に知られる銘酒が愛媛にはあるんですな。瀬戸と言えば鯛、これを刺身でキューッ!思わず涎が‥、喉が…アッスミマセン、一人飲兵衛になってました。
山は、恵みを育みますが、併せて災害ももたらす存在です。これからも大切に守っていきたいものですね。越後サケ申した。
2010・Back Number
2010年新年号
明けましておめでとうございます。皆様、良いお正月をお迎えでしょうか?
「♪正月は正月で、酒が飲めるぞ…」(古くてスミマセン)、元日は朝からお屠蘇を嗜んで…と言いたいところですが、お屠蘇とは本来、「ひとりこれを飲めば、一家に病気無く、一家が飲めばその村に災いなし」と言われる延命招福の霊酒、つまり薬酒のこと。
私の飲んでるのとは違うものなんですが、そこは「酒は百薬の長」と言うじゃないですか、良酒を適量頂くと言うのは健康のもとなんです。「エッ過ぎたるは百毒の長!?」ハイッスミマセン、皆さんもご用心の程を。
昔、印旛沼の近くの村に貧しい百姓の親子が住んでいた。一人息子は大変親孝行で、病弱の父に代わって一生懸命働き、酒好きの父に毎日酒を買って飲ませていた。ある日、金がなくてどうしても酒が買えず、暮れなずむ中をとぼとぼと帰途についていると、道ばたの井戸から酒の香が…。不思議に思って井戸水を飲んでみると「酒だ」。驚き喜んだ息子は、徳利にこの酒を汲んで帰り、父親に飲ませると、「こりゃ良い酒だ。こんなうめえ酒は生まれて初めてだ」と大層喜んだ。この噂を聞きつけた隣の欲張り親子、「一儲けすべえ」と井戸の酒を何十本も徳利に詰めて売りに出掛けたはいいが、買って飲んでみると「ただの水じゃねえか!コノヤロー」と怒られてしまった。それで村人は、孝行息子の親を大切にする真心が、天に通じたに違いないと、息子を褒め称えた。
やがてこの話が広まり、村は酒々井(しすい)(千葉県)と呼ばれるようになった、目出度し目出度し。“井戸から酒”とはならなくても、酒造りに良い水は欠かせません。水が酒の味を決めると言われるくらいで、中には良い水を求めて、何本も井戸を掘った酒蔵もあるのですから。しかし、如何なる銘酒でも敵わないのが、酔い覚めの一杯の水。まさに甘露です。もちろん、酒を飲まい皆さんも朝、コップ一杯の水を飲みましょう。体が目覚め、体調をスッキリさせてくれますから。水は命の源なのです。いつまでも大切にしていきたいですね。
今年も宜しくお願いします。越後サケ申した。
2010年1月21日号
ども、名美酒です。正月早々、案山子みたいな姿で登場してしまい、誠にスミマセンでした。奇をてらった訳では有りません。笠も被らずに撮ると、後光がピカッ…。皆様にご迷惑をお掛けしないためでございますのでご容赦のほどを。
そうそう、ゴコウと言えば落語の入門噺「寿限無」があります。「ジュゲムジュゲムゴコウノスリキレ…」、こちらは「五劫」なんですけどね。それにしてもあの長い名前を良く覚えられるもんです。薄い頭は、聞きながら間違うのを楽しみにしているんですが…。
落語好きなアタシには、最近の落語ブームは嬉しい限り。寄席に若い女性が、晴れ着姿で来てご覧なさい、噺なんてそっちのけで‥アッイヤ、落語を聞くにも張り合いがあるというもので。落語に「饅頭こわい」ってのがありますが、アタシの場合は「酒こわい」ってとこでしょうか?粗忽者や酔っぱらいの仕草に大笑いし、人情話にほろり。イヤー落語って良いもんですね。「笑門来福」笑いで福を呼び込んで欲しいものです。
そうそう、福と言えば、長岡市の「お福酒造」。名前も目出度いですが、先の中越地震で大きな被害を受けたものの、他の蔵同様、見事な復興を成し遂げ、今も佳酒を醸し続けています。その中に、山古志の棚田で栽培した「五百万石」を使って醸す、「山古志」と言う名の純米吟醸があるんです。震災後、棚田が耕作放棄地になることを憂い、農家と契約して栽培して貰っているのです。なんとも嬉しいじゃありませんか!
復活成った山古志ですが、今年の箱根駅伝で見事二連覇を成し遂げた東洋大の合宿地でもあったのです。今年は、山古志が恵方となること請け合い…はしませんが、元気は頂けるでしょう。
為せば成る、成さねばならぬ何事も!
でも、福を呼ぶも運を呼ぶもあなた次第。カミに見放されたら、ウンは手で掴め!(カミとウンの変換はご自由に)失礼!
越後サケ申した。
2010年2月25日号
ども、名美酒です。“一日玄米四合と味噌と少しの野菜を食べ…”これは宮沢賢治の詩「雨にも負けず」ですが、昔から日本人の主食だった米。でも、今や米離れが進み大ピンチ。そんな中、嬉しい米と出会った。「エッ、コシヒカリより旨い米かって?」イエッ品種ではなく、夫婦デュオ“かのんぷ”=写真=が歌う「米」と言う歌です。「そんなこと…?」と思うでしょ。ところがこの歌、ご飯嫌いな子をご飯好きに変えてしまったと言う魔法の歌なのです。エ〜ッ信じられない?ではでは詩を御覧頂こう。
♪ピーッと炊きあがった合図とともに 僕らの一日は始まります お米は体を動かしてくれている友達なんです いやな事があったってわすれられるさ 君の透き通った白いピカピカの体を見ると
早くお家へ帰ってお米を食べよう 早く手洗いうがいしてほうばろう 一粒も残さずに
早くお家へ帰ってお米を食べよう もっと心の奥まで力つけよう そんなお米は僕らの味方さ
半年かかって出来上がります 出荷の10月を楽しみに 噛めば噛むほど甘くなるのが 君の魅力だね
エネルギーをたくわえるには 炭水化物さ 体の調子の悪い日には おかゆにして食べればいい
早くお家へ帰ってお米を食べよう 早く手洗いうがいしてほうばろう 一粒も残さずに
早くお家へ帰ってお米を食べよう また明日の分のお米をセットして ぽかぽか布団で眠ろう お米は僕らの味方さ♪♪♪
これがテンポ良く明るい歌になっているのですから、小さな子供達がお米を食べたくなるハズ。まさにお米の応援歌です。無名と思っていた「かのんぷ」、実は子供からお年寄りまで、すでに多くのファンがいるとか‥知らなかった。
この歌に負けず、今年も美味い米を作って、子供達に元気を届けるぞー!よーし、まずは美味い酒で乾杯だ!アレッ?越後サケ申した。
2010年3月18日
ども、名美酒です。「この御酒(ミキ)は、わが御酒ならず、酒(クシ)の司(カミ)…、この御酒を醸(か)みけむ人は…」古事記にある「酒楽(サカホガイ)の歌」の一説です。
今では、酒は「サケ」か「シュ」ですが、神話の時代、稲の酒は、「キ」「ミキ」「ミケ」「ミワ」「クシ」「サキ」「サケ」など、様々な呼び名を持っていたのです。別称として、「ササ」と「竹葉」がありますが、これは中国で酒のことを「竹の葉」と呼んだことから、「竹=笹」となったもの。他に「春」と言う中国・唐代の酒の通語もあります。竹・笹・春、どれも「酒」の意味ですが、これらを銘柄にしているのに、「竹葉」「竹の露」「笹祝」「笹一」「白笹鼓」、「呉春」などがあります。?ちなみに、酔っぱらいを「トラ」と呼ぶのは、「竹」に「竹林の王者・虎」を掛けたことによるものです。銘柄に潜む酒の歴史、面白いでしょう。
神様に供える酒を御酒(ミキ)と呼びますが、神様にお供えしなくても、御神酒を頂いたのと同じ(?)なのが、「住吉」と「やたがらす」。何せ、「住吉」は住吉神社からの命名であり、「やたがらす」とは、神武天皇東征の時、熊野から大和に入る険路の先導をした烏とされていますが、賀茂神社祭神の賀茂建角身命とも言われています。エッ罰が当たらないか…?大丈夫、先の「酒楽」では、神様と共に「歌ひ」「舞ひ」でるのですから。
「稲の酒」日本酒、これを明確に主張する酒が「田酒」だ。この銘は純米造りにのみ冠するもので、本醸造造りには別名が付けられている。日本の国酒を造っていると言う気概が伝わって来る酒だ。その上、美味いと来るから堪えられない。
話変わって、酒を僧家の隠語で「般若湯」と言いますが、これは酒を薬用として用いたことから。修行や写経が僧にとって、いかに厳しかったかが判ります。
くれぐれも、言い訳に「般若湯の飲み過ぎ」などと言ってはいけないのです。越後サケ申した。
2010年4月1日号
酒の陣①
500種類の清酒が大集結「にいがた酒の陣」 ども、名美酒です。今年も“にいがた酒の陣”に3月14日㈰、行って参りました。
新潟朱鷺メッセに乗り込み、戦場となる会場内を見渡すと、「ウワースゲー」人出である。さすがは酒どころ新潟の“酒の陣”などと、たじろいでなどいられない。「ヨーシ!」褌を締め直し、いざ戦場へ…。と言う訳で、皆様には話しだけのお裾分けでスミマセンが、陣場や如何に、美酒との出会やありなどなど、ひと講釈申し上げる故、少しの間お付き合いのほど、宜しくお願い申し上げます。
ではでは、飲兵衛の“酒の陣奮戦記”只今より開演にございます〜!まずは関所の通過だ。チケットと通行手形となる猪口を貰えば、これでオーケー。上を見ると、大きく“にいがた酒の陣”の文字。とその下に「越淡麗バー」なる文字が…。そう、中に入れば各蔵の「越淡麗」仕込みの酒がズラリ。新潟の新しい魅力が味わえるブースなのだ。「美味そ〜!」後ろ髪など無いものの、引かれる思いで、ここはパス。先に進むと「これはしたり…」、「越乃寒梅」のブースが目の前にあるではないか。「ここで会ったが百年目、最初の相手に不足無し」と、大吟醸を頂いて「まいう!」。さらに奥に進む…つもりが、人人人…人の波。これでは大波に弄ばれる小舟のようだ、進むどころか押し戻され、「ワシはこんなとこに行きとうない!」。もがきながらも何とか突破、まずは一安心と「凄い人だね」などと言えば、「昨日の方がもっと凄かった。今日は人が動くけど、昨日は人が動けなかった」。ハァ〜“酒の陣”恐るべし!アッこんなこと言ってる場合じゃなかった。まだ「燃料補給」が出来ていない。胸のランプがピコピコ…ではないか。「では」とばかり、右手に猪口、左手に和(やわらぎ)水で飲兵衛の戦闘モードとなり、酒の陣場に殴り込み、片っ端から「生酒下さーい」。酒燗器のある蔵元を見つければ「燗酒下さ〜い」、どうだ参ったか!と見れば「アッ可愛い娘…」ここで一休み、一休み。
では、続きは、また次回に。越後サケ申した。
2010年4月15日号
ども、名美酒です。
“懐の寒さに負けず、酒にも負けず、新潟に「酒の陣」あれば行って飲み、長岡に「地酒市」あればまた行って…”、呆れる女房殿を尻目に、今度は「ながおか地酒市」に行って来ました。イエね、長岡の飲み友が電話を寄越すまで知らなかったんですよ。ところが知ってしまえば、酒を避けては通れない性格で、「酒の虫が疼いてつい」となる。大変だねって…?イエッ嬉しいです。と言う訳で3月28日㈰、長岡に行ってまいりました。
ながおか食の陣(=長岡市大手通り歩行者天国) 大手通りには、どでかい「ながおか食の陣」の暖簾が。そう、この日は「まちなか座」の日で、両側に出店がズラリ。だけなら良いが「あ〜良い匂い!」。足が思わず吸い寄せ‥られては飲兵衛じゃない。腹の虫を見事にエンガチョ!、「目指すは、地酒市!」なのだ。商工会議所が会場とは、チョットお堅い…なんてこと無かった。関所の役人‥じゃない、受付にいるのは美形ではないか!「ウフ、越後屋、やるのう」。許可証の猪口を受け取れば、「越後屋、これで美酒がたんまりじゃのう…ウハハ」、馬鹿言ってないで入ろっと。
「お福酒造」の坂詰部長(写真右)と(=3月28日、長岡商工会議所、ながおか地酒市) 会場内では、17の蔵元が「お代官様〜」、こんなことはありませんが、「スマンノウ」と注いで貰ってはキューッ‥イエっ味見をさせて戴きました。が、「越後屋、酒を馳走になるは良いが、何か口寂しくはないか?」。そうなのです、空酒では辛いのです。見れば、鮭の焼き漬けなど、実に美味そうなつまみを売ってはいるのだが、「予の懐は寒いぞよ」。見かねた「お福酒造」の坂詰部長、「あそこに蔵元持参のただのつまみが…」、イヤー良い人だ。しかし、「ただ」ほど有り難いものはないのは、自分だけじゃないことを思い知らされた。人だかりが凄くてつまみに手が届かない。で、やっと順番が来た!と思ったら、手にした爪楊枝で渡り合える相手ではなかった。「参りました!」味を染みこませた、爪楊枝を舐め舐め試飲の続き、あ〜悲しくも切ない飲兵衛の姿であった‥と、ここで終わっては話しになりません。実はこの後、驚きの光景が…!その話しは次回と言うことで!
越後サケ申した。
2010年5月20日号
ども、名美酒です。
「お代官様、大変でございます!」「何とした越後屋?」「先号でございますが、“酒の陣②”のはずが、“ながおか酒の陣”になっておりました」。「判ったか?酒の陣めが一休みとあったからの、ワシが瓦版屋を呼んで、先にさせたのじゃ」「さすがはアクダイ…、イエッお代官様で!」「判ったら先へ参る。しかし、空酒ばかりでは如何ともしがたい。何とかせい!」「ハイッでは、これで如何で‥」パンパン(こんなのありません)。
するとステージに、三味線の音が響き、艶やかな長岡芸妓が登場し、見事な舞いを。これには「越後屋、見事な肴じゃ!」とは言え、舞いが終わるや、腹の虫が「グ〜!」、そう時は昼だった。
「食の陣に参り、長岡名物の洋風カツ丼を食したい!」そうです、酒も良いが「新潟カツ丼対決」にも目を付けていた○○代官、まずは腹ごしらえと目指すは〜…が、甘かった。物凄いダチョウ…じゃない長蛇の列、「これでは酒を飲む時間が無くなってしまう。何とかいたせ!」「では、こちらへ」手をチョンチョン、行列を割って進んでみると…、そこはがら空き。しかも、「洋風カツ丼ありますよ」と言うではないか。「天は悪代官を見放さず…ですな」「何か言ったか?」「イエッ下さい」。“地酒市、忘れてかき込む洋カツ丼”(駄句)エッ味ですか?それより、長岡名物を味わったと言う実績が大切なのです。
腹が落ち着いたところで午後の部スタート!すると、俄に人が増え始めたのだ。「何とも‥?」訝った予が悪かった。そう、「鮪の解体ショー」が始まるんです。お陰で、ステージの前はクロマグロ‥じゃなかった黒山の人だかりだ。鮪が運び込まれるや「ヨッ日本一!」何のことだ。次いで現れたる拝一刀、胴太貫をキラリと抜いて…イエッ庖丁です。丸々した鮪が、バッタバッタと切り分けて行く。さてさて、競りタイムである。「予も欲しい!」越後屋はいなかった。「ハイッいくら?」イクラじゃなくて鮪だろ?なんて言いっこナシ!次々に売れ行く鮪の身。熱気はさらにヒートアップだ、ババンバン!「お仕舞いです」アナウンスが流れるや、サーッと引け行く人の波。
落ち着きを取り戻した会場、「これでじっくり酒が…!?」と思ったら、美形が目の前をスーッ。すかさず、○○代官に“ヘンシ〜ン”!「予に酌を‥」はありませんが、鼻の下を伸ばして酒講釈。イヤー、佳酒に美人、二つ揃えば言うこと無し!「これがあるから堪らんのう。越後屋、地酒市、大いに楽しんだぞよ!」「では、鬼嫁の待つお屋敷にお帰りなさいませ」酒が一気に冷めた。あ〜、越後サケ申した。
2010年6月3日号
にいがた酒の陣其の二
ども、名美酒です。トホホ、可愛い娘に見とれて一服などしているものだから、後からの“ながおか地酒市”に先を越されてしまった。亀に抜かれた兎の気持ちがよく判った。でも、お陰で“ファイトーイッパーツ!”元気回復なったところで、再び“にいがた酒の陣”の続きを…、エッもう忘れたから良い?そんなこと言わずに付き合ってよ!
まずは「群亀」(長岡市)でチョイメタ部長に挨拶…のつもりが、汗だくになって酒カクテルを販売している姿に、一声だけ「頑張って!」で次へ。快調な滑り出しで、各陣を駆けずり回っては激励(?)していると、「ン?!」聞こえてきたのは「越後酒造り唄」。そうだった、ステージでは素晴らしいイベントが行われているのだ。が、正道(?)の飲兵衛には“遠くのイベントより近くの酒”、脇目を振る余裕などないのです、悪しからず。
さて、飲み歩いているのは良いが、何かを忘れているような…?薄いのは頭だけではなく、飲むと記憶まで‥。「そうだ!」はたと膝を叩いて、「肝心の酒の講釈をしていな〜い!」うっかり忘れていた。これでは講釈師の埃、イヤッ誇りが…。
ウィスキー樽で貯蔵したお酒「福顔」 本分を思い出したところで、「さて、お立ち会い!そこ行く人も聞いとくれ!」。まずは、強烈なインパクトのあった酒からだ。「ウィスキー樽で貯蔵したお酒」なるものを出したのが、「福顔」(三条市)だ=写真=。こいつが只者じゃなかった。香りがウィスキーなのに飲むと日本酒。思わず???「えちごさむらい」(魚沼市)とも違う、何とも不可思議な感覚の酒だ。一度味わってみてごろうじろ!人集りが絶えない人気のブースは、「ハイッゴメンよ!」。「想天坊」(長岡市)や「越後杜氏」(阿賀野市)など、久方ぶりに味わえば、美味さの再認識と旧知の友に再会したかのような懐かしさ。ウ〜ン、良いですなぁ。新酒・生酒でキラリと光っていたのが、「良寛・純米吟醸生」(長岡市)と「越乃雪月花・吟醸生」(上越市)。フレッシュエンドフルーティ!いけない、横文字を使っちゃった。
上越市の妙高酒造「越乃雪月花」の平田杜氏 今回の一推しは「越乃雪月花・大吟醸」。軽快な「王林」を思わせる香味が、何とも魅力の逸品でした。フルーティで芳醇な味わいの「越後美人・純米吟醸生」。女性陣に人気がありましたな。残念だったのが、糸魚川市の「加賀の井・純米大吟醸生」と「月不見池」を味わえなかったこと。飲兵衛の名折れでござった。しかし、名杜氏の誉れ高い「越乃雪月花」(上越市)の平田杜氏さん=写真=と話しが出来たなんて「まっこと飲兵衛冥利」、“にいがた酒の陣”ならではの魅力でありましたぞ。「イヤー満足、また来年が楽しみ!」と言ったら、鬼に笑われた。越後サケ申した。
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