城内中学校第13回卒業生3人展・出展者の同級生が観賞会 トミオカホワイト美術館ギャラリー

南魚沼市上薬師堂のトミオカホワイト美術館のギャラリーで1日から30日まで、城内中学校第13回卒業生「絵・書・刻字 3人展」が開かれている。同展では、南魚沼市長森新田、並木定雄さんの絵10点、群馬県高崎市、佐藤玄岳さんの刻字8点、鈴木快秀さんの書6点が展示されており、6日には、1944年〜45年生まれの城内中学校第13回卒業生18人が集まり作品鑑賞会が行われた=下写真=。3人展は、南魚沼市藤原、繁城山法音寺前住職の鈴木快秀さん(81)が「同じ時代をともに過ごした仲間たちも年齢を重ね段々、集まる機会も少なくなり、何とか一同が集まる機会を作ろう」と企画。この日、集まった同級生たちは展示室の「南魚沼の画家展〜繁城山法音寺平成蔵収納作品より〜」(17日まで)とギャラリーの「絵画・書・刻字3人展」を鑑賞し、鈴木さんが両展の作品解説も行った。

南魚沼市上原の内田フヨさん(80)は「こんな機会でもないと集まれないが、今日は大勢集まり仲間の元気な顔が見られてうれしい。同級生にはなぜか芸術肌が多く、誇りに思っている。この鑑賞会の後、食事会があるのでとても楽しみです」と笑顔で話していた。
展示室・ギャラリーの貸し出し
トミオカホワイト美術館では、展示室とギャラリーの写真や絵画の展示やコンサートなどジャンルを問わずアート表現の場として貸出している。申込み方法は、利用する12カ月前に受付開始(先着順、利用許可申請書と企画書を提出、内容によっては不可の場合もあり)。料金は、▽展示室(非営利)1時間=2000円(南魚沼市民1000円)▽展示室(営利)1時間=3000円(南魚沼市民2000円)▽ギャラリー(非営利)1日=500円(南魚沼市民無料)▽ギャラリー(営利)1日=800円(南魚沼市民500円)。問い合わせは、トミオカホワイト美術館、電話025−775−3646まで。
(雪国新聞 6月13日掲載)
南魚展写真撮影会も同時開催 八海山坂本神社火渡り祭
南魚沼市大倉の八海山坂本神社で25日、第46回八海山坂本神社火渡り祭が行われた。
雨模様の祭場では、心身の罪穢れを祓い清める修祓(しゅばつ)から、神職や修行者、来賓らによる玉串奉奠などの神事に続き、修奉者が祭場の四方を清める五麻之儀、弓を射て災いを払う弓行事などが行われ、祭場中央に、積み上げられた杉の木(大護摩)に行者長、ホラ貝(八海山法螺貝会)の合図で点火。最初は雨で点火に手間取ったが、やがて勢いよく燃え上がると祭場は、熱気と煙に包まれた=写真=。


護摩木が燃え尽き、炭になると修奉者、祭主、行者らに続き、地域住民や県内外からの参拝者が素足で、家内安全や無病息災を念じながら渡った=写真=。巫女として火渡り祭に参加した、南魚沼市茗荷沢の高校1年生、井口夕海さん(15)は「今日は、同級生の仲良し3人(石井音色さん、高野結衣さん)でお手伝いをさせていただいた。3人とも初めての経験で緊張もしたが、伝統文化も体感できたし、貴重な経験をさせていただき感謝している」と話していた。

この日、南魚沼美術展実行委員会写真初心者講習会も行われ、雨が降るなか祭場で行われた撮影会で盛んにシャッターを押す姿が見られた。午後は、池田記念美術館で、参加者が撮影した作品を持ち寄り、南魚沼美術協会顧問、田辺千勝さん(77)による講評講習会が行われた。講師の田辺さんは「降りしきる雨にも関わらず、伝統行事の火渡りをよく捉えており、特に行者らの細かい所作などを表現した素晴らしい作品ばかりだった」と話していた。
(雪国新聞 6月6日掲載)
花火おせち パーティ 試食会 主催:株式会社マネージメント創研
地域創造誌『Tsurugi [剣]』 第33号
南魚沼に映像クリエーターの新星登場! TOHOシネマズ学生映画祭でグランプリ 南魚沼市関出身 扇子裕介さん
映画・映像産業で活躍する人材を世に送り出す、プロになるための登竜門となる「TOHOシネマズ学生映画祭が、東京都千代田区有楽町のTOHOシネマズ日比谷で開かれ、南魚沼市関出身(現在TBS SPARKLE所属)の扇子裕介さん(21)が作品「RESTART御社を攻略せよ」が見事、ショートフィルム部門グランプリを受賞した。

扇子さんは、小学5年生の誕生日に父親からパソコンをプレゼントされてから映像制作に目覚め、中学生のころから旧上関小学校の卒業記念DVD制作に参加。柔道推薦で帝京長岡高校に進学。部活動と並行して映像制作活動を続け旧上関小学校の「閉校記念」DVD制作にも携わるともに地元で映像制作に関する講演も開始。日本工学院専門学校に進学と同時に、上京後も旧上関小と石打小が統合した石打小学校の統合記念、運動会ダイジェスト映像「シン・イシウチ」を制作・上映。さらに「スーパーヒーロー」がテーマの映像コンテストで最優秀賞受賞(ベネッセ教材に採用)を受賞している。また、石打小学校の卒業DVDにVFXや3DCG技術を本格導入し、23年には無人航空機操縦士(ドローン)の国家資格も取得。石打小6年生を対象に「映像を浴びる会」講演会を開催。東映アニメーションとタッグを組み「銀河鉄道999」のミュージックビデオ制作には企画から制作、完成まで一人で担当し、横浜スタジアムの大型ビジョンで上映され、優秀作品に選ばれている。24年に、「不適切にもほどがある!」や「グランメゾン東京」などを手掛けるTBS SPARKLEに所属が決まった扇子さんは、今しかできないことを全部やろうと心に決め、さらに勉強と制作に励むと決意。半年間、宣伝会議コピーライター養成講座を受講し、課題で「金の鉛筆」5本を受賞。卒業課題(サイクルベースあさひのキャッチコピー)が実際に広告も採用されている。専門学校在学中も、東京と実家の南魚沼を行き来する生活を続け、石打小学校の修学旅行引率撮影や運動会プロモ映像の制作も行い、専門学校の卒業制作では石打小学校全面協力で「就職活動」をテーマに、東京と南魚沼を舞台にした作品を制作した。そして、東京都千代田区有楽町のTOHOシネマズ日比谷で3月27日に開催された「第18回 TOHOシネマズ学生映画祭」で、全国から200点以上の応募作品のなかから扇子さんの作品がショートフィルム部門の上位6本に選出され、上映後の最終審査で「RESTART御社を攻略せよ」が見事、ショートフィルム部門グランプリを受賞した。最終審査時の扇子さんは「石打小6年生から卒業式の日に贈られた名前入りのペンを、お守りのように胸に忍ばせて受賞に臨んだ。受賞の瞬間、自然と子どもたちの笑顔が思い浮かび、感謝の気持ちで胸がいっぱいになった。美大や芸大の強豪チームを破った下剋上だった」と振り返る。
また、石打小学校の卒業DVDについては「日本最高峰のクオリティーだと思っている。また、集大成となる25年度版=写真=では、驚きと感動で子どもたちに恩返しをしたいし、石打小学校以外の方々にも是非観ていただきたい」と話す。

現在、TBS SPARKLEに所属する扇子さんは「時代に新たな風を吹かせる物語を創り続け、母校、塩沢中学校でも、いつかは映像講演もしてみたいし、ふるさとへの恩返しは、まだ始まったばかり。創るか死ぬかの人生は、大好きな山崎貴監督や新海誠監督のように、人の心を震わせる映像監督を目指したい」と熱く語る。
映像クリエーターは、南魚沼にとっても地域の魅力をダイレクトに伝えることができるため、観光客増加、移住促進、地域全体の認知度向上、地域活性に貢献できることから、地域の映像業界のみならず行政なども含む各方面からは「新たな本物の映像クリエーターの登場」で、今後の扇子裕介さんへの活躍に期待が寄せられている。

(雪国新聞 5月30日掲載)
花岡山を美しい里山に! 関興寺で桜の植樹会
「境内に広がる花岡山を桜と紅葉の美しい里山にしよう」と南魚沼市上野の関興寺で、昨年に続いて地域住民や檀家、関係者らがシダレザクラ1本、ソメイヨシノ6本の植樹を行った。
植樹会の前には、日本海戦120年・太平洋戦争終戦80年「関興寺戦没者追悼式」が本堂で行われ、戦没者への祈りとともに平和を願って手を合わせ、ソプラノ歌手の天野聡絵さん、ピアノ門真帆さんによるミニコンサートも行われ、杉岡住職が事前にリクエストした、ドラマ「坂の上の雲のエンディング『Stand alone』」からアンコール曲「ダニーボーイ」まで全8曲を披露。

引き続き、行われた桜の植樹会では、杉岡明全住職、林茂男市長、伊藤園の経澤部長らがシダレザクラを植樹し、地元の小中学生がソメイヨシノ6本の植樹を行った。株式会社伊藤園は、2019年2月「お~いお茶」発売30周年を記念し、桜エールパッケージの売上金の一部を桜の植樹や保全活動に寄付する「お~いお茶『わたしの街の未来の桜プロジェクト』を実施。公益財団法人日本さくらの会と協同して全国各地で桜の植樹・保全活動を行っており、今年4月までの累計植樹本数は1548本となっている。

昨年に続いて2回目の植樹を行った、石打小学校3年の林旭さん(9)は「今回も友達と仲良く植えることができた。去年、植えた桜も今日、植えた桜も大きく育つのが楽しみ」と満足顔だった。

(雪国新聞 5月23日掲載)