顔が見えて親しめる身近な作品展 六日町美術協会展

南魚沼市の六日町美術協会(畔上晃会長)は4月28、29日の2日間、「第30回六日町美術協会展」を南魚沼市民会館多目的ホールで開催した。会場には、同協会所属の会員27人による絵画、彫刻、書道、写真の作品40点が展示され、2日間で約200人の来場者が力作を堪能した。

南魚沼市五日町の書道家、佐藤海雲さん(73)による「実技講習会」が28日に行われ、用具などの選び方から練習方法までを伝授した。佐藤さんは「古代の書道家たちの文字をお手本に観て書く『臨書(りんしょ)』。何度も臨書を重ね、手本を見ないで記憶を頼りに臨書を練習する『背臨(はいりん)』。そして、背臨で身に着けた書風を自分自身のものとし、作品にも応用していく。書道では、とにかく繰り返し練習する事が大切である」と話した。また、27日午後からは、各部門の「作品合評会」も行われ、市民や美術愛好家らが各講師の話に聞き入っていた。

来場者の質問に笑顔で応える県展無鑑査・毎日書道展漢字部審査会員の佐藤海雲さん=4月28日、南魚沼市民会館多目的ホール

同美術協会副会長で南魚沼市藤原の法音寺前住職、鈴木快秀(大嘉)さん(79)は「六日町美術協会展は、審査などは行わず、市内の美術愛好家、作家の皆様が気軽に出展出来る『顔が見えて親しめる身近な作品展』である。同展が30回を迎えることが出来たのは、多くの皆様や地元企業のご理解とご支援のおかげであり、心より感謝している」と話していた。

(雪国新聞 5月17日掲載)