南魚沼市大倉の八海山坂本神社で25日、第46回八海山坂本神社火渡り祭が行われた。
雨模様の祭場では、心身の罪穢れを祓い清める修祓(しゅばつ)から、神職や修行者、来賓らによる玉串奉奠などの神事に続き、修奉者が祭場の四方を清める五麻之儀、弓を射て災いを払う弓行事などが行われ、祭場中央に、積み上げられた杉の木(大護摩)に行者長、ホラ貝(八海山法螺貝会)の合図で点火。最初は雨で点火に手間取ったが、やがて勢いよく燃え上がると祭場は、熱気と煙に包まれた=写真=。


護摩木が燃え尽き、炭になると修奉者、祭主、行者らに続き、地域住民や県内外からの参拝者が素足で、家内安全や無病息災を念じながら渡った=写真=。巫女として火渡り祭に参加した、南魚沼市茗荷沢の高校1年生、井口夕海さん(15)は「今日は、同級生の仲良し3人(石井音色さん、高野結衣さん)でお手伝いをさせていただいた。3人とも初めての経験で緊張もしたが、伝統文化も体感できたし、貴重な経験をさせていただき感謝している」と話していた。

この日、南魚沼美術展実行委員会写真初心者講習会も行われ、雨が降るなか祭場で行われた撮影会で盛んにシャッターを押す姿が見られた。午後は、池田記念美術館で、参加者が撮影した作品を持ち寄り、南魚沼美術協会顧問、田辺千勝さん(77)による講評講習会が行われた。講師の田辺さんは「降りしきる雨にも関わらず、伝統行事の火渡りをよく捉えており、特に行者らの細かい所作などを表現した素晴らしい作品ばかりだった」と話していた。
(雪国新聞 6月6日掲載)